2015/08/10

昭和18年1月2日

一月ニ日 土 晴好天 西風疾 好温 起床0800 就眠2200
 二日はさるの日である 去る 早く去って何事もなかった
ニ階の手すりがら彼方を見る老松と枯松小松郡なして 飛ぶ鳥褐の色深い畑と野 小高い丘の竹林の影に 閑か! 正月の二日!迫り来る世の山嶽に比し何と円滑ななめらかな丘なりや 家に一日を送りまた将棋に暮らす 洲本のあの爺さんの作ってくださったこの将棋盤 爺さんよ今年の正月もまた此の将棋盤で遊びました。田舎町の正月 播州の正月 父の下の正月 數年のお別れ名残なし閑かなり

一月三日 日 好晴 西強 寒6℃ 起床0800 就眠2100
父と鶏の料理してもらいに行ったかしわ屋は其で飯食ふと云へ実に手前よく鮮かものだった 二匹で六百匁程有った このかしわ屋にも時局の難は深く不平の波はよせていた 何か暗い内面的の魔の寄る如く思われた
朝は瞬く去って一三時 役所の年初とて全部内によって酒の味豊かに 堅ちゃんと共に一三時 社を最後の土産重々しくバスで去った

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