2017/11/19

染みの手入れについて

「染みのお手入れ方法」
染みの正体を把握することが、お手入れの基本になります。染みには大きく分けて3種あるかとおもいます。
①黒い輪染み
②白い輪染み
③油汚れなどの沈着

①の黒輪染みは、一番よく目立つ、黒い輪っかや、四角い黒い染みです。
 これは鉄製の缶々などを濡れた状態に置いた時にできます。ほんの僅かに溶け出した鉄と(鉄イオン)と木に含まれるタンニン成分が反応してタンニン鉄に変化したものです。変色していることになりますので、拭き取りしてもとれません。変色してところまで削らないととれません。0.2ミリほど削ればとれる感じでしょうか?
濡れていなくても、一晩で結露してできてしまうこともしばしばです。

②の白い輪染みは湯呑みなどの跡がまわりと違和感がある輪染みとして残る場合です。
熱いカップな冷たいグラスなどを置くと、どうしても濡れた状態になります。その水分がやや染み込んで、水分が蒸発したときに若干の不揮発成分が残ったり、ふやけによる状態の変化、それと木の表面の色素が水に溶けだして、結果的にまわりと違和感のある白っぽい輪染みとして残ると考えています。

長年使っていると、全体的にカサカサと白茶けた感じになるのは、表面塗装したオイルが抜けてくるのと、こういう白い輪染みが全体に広がっていくことによる変化だとイメージしています。
色が抜けた所は、基本的にはもとに戻りませんが、オイル・メンテナンスをすれば、少しは気にならなくなるでしょうか

③油汚れなどの沈着
オイル塗装では、水性の汚れはしみこみにくいですが、マジックの油性のもの残ります。 単に木の表面の凹凸に入り込んでいる汚れと、もう少し深く染み込んでいる汚れというイメージでいますが、いずれも変色しているわけではありませんので、クリーナーや若干の研磨で完全とはいきませんとれます。汚れをとると同時に、塗装のオイルもとってしまう方向になりますので、そのバランスをどうするかということになるかとおもいます。

続く