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2012/08/10

野さらし仕上げ

最近は野ざらしで使うことも少なくなったが、食事やちょっとした作業に基本的に全く無造作にガンガン使っているこのテーブル。材はイタヤカエデ。削りっぱなしの無塗装で使ってもう15年以上になる。白いカエデもこんなに黒くなってしまう。
 立秋を過ぎて、気持ち暑さも和らいだが、工房の中よりも、外の日陰の方が涼しく気持ちいい。今椅子を久しぶりに10脚ほど製作中で、面取りとかサンダーがけとか鳥の声を聞きながら、外作業で楽しんでいる。背板に塗った余ったオイルの布でテーブルを拭いて見たところ、汚くなった天板にいい感じで杢が現れた。古代仕上げというほど古代でもないし、アンティーク仕上げというにはそれ以上に汚いし、野ざらしではちょっとかわいそうな感じなので、「野さらし」仕上げはどうでしょうか。

2012/07/15

オールサクラ

  お父さんから小5のお嬢さんへ机のプレゼント。「抽斗の中もすべてオールサクラで」というご注文をいただいた。通常抽斗は、少しでも軽く作る方向でシナ材や桐を使うことが多い。サクラより軽いクルミの場合は、「オールクルミ」で何度か作ったが、サクラは初めて。底板を準備するだけでもちょっと大変で、その由を伝えたところ、「おやじの娘さんに対する熱い思い」に負けてしまった。構造的にはより丈夫になる方向ではあるし、「総ひのき」や「総ケヤキ」に負けない「オールサクラ」の暖かな響きに魅せられて、喜んで引き受けた。

 
  結局、抽斗材だけでなく、中の構造材のすり桟や、振れ止めはもちろん、ハンドル取手を繋ぐ丸棒もサクラでこしらえた。ボンドと木ねじ以外は木はすべてサクラで作ったので、一応「オールサクラ」でいいかな。オール5、オールグリーン・・・オール・・・はいいですね。

ところで「木ねじ」といいますが、木でできたネジではなく、「木に使う用」のという意味で。「木ねじ」なのですね。「木釘や竹釘」は木や竹で出来た釘ですね。おもしろいですね。

2012/06/18

木育を考える

先週末「木の文化フォーラム」で「大学の棟梁‥・木工から木育の道…」と題して、島根大学の山下晃功先生の講演があった。私も家具作りを通して、お客さまに木育的になにか伝えることができればと常々思っていることもあり参加させていただいた。
 大学で40年にわたって"かんな"を研究するかたわら、木工教育に携わってこられ、林野庁が進める"木育"の提唱者であり、実践家でもあり、ユーモア溢れるお話で楽しかった。特に鉋の刃先角度と刃口が、削りにどう影響するか、高速度カメラで捉えた映像が感激でした。、「アインシュタインの眼」(NHKBS)に出演されて、法隆寺大工の西岡常一さんのお弟子の小川さんが「ヒノキは37.5度がいいんだな。」と経験で身につけた技をアカデミックな見地から見事に検証。 
 この日は午前中、墨田区の道具屋の井上刃物さんで鉋の刃の研ぎ方や台の直し方の話を聞いていたので、山下先生の話と相まって鉋の極意話三昧。刺激的な感謝感謝の一日でした。両国から大江戸線に乗って、青山で降りて、雨の中、表参道ー原宿と老体に鞭打って、ナウい店々を垣間見ながら、フォーラム会場の渋谷の桑沢デザイン研究所までの散歩も(実は迷子になって)刺激的でした。


  さてこの写真の椅子は、私の工房のある小川村でもう25年ほど前に廃校になった分校で使われていたものです。譲ってもらってから私が雨ざらしにして使ったこともあり、特に右側の椅子は,、ドラム缶風呂行きかなと思うのですが・・・いざとなると、なかなか燃やせません。
  右側の椅子は節があったり、決して良いとは言えない杉材を使っているけれど、前脚を斜めに配置して、安定性を保っているところはちょっとおしゃれ。この斜め加工だけでもぐっと手がかかっている。「通しほぞ」にしているところもいい。左の椅子は、広葉樹で、コナラかなにか。こちらは、「止めほぞ」。それと座面の板をはめ込む溝がカーブを描いていて座り心地を考えているのがシャレている。この溝彫りだけでもずっと手がかかったろうに。いつどんな人が、どんな環境で作ったかはわからないけれど、昔の職人さんの熱い想いが伝わてくる。
  こんな温かい椅子で勉強できた昔の子供にとっては、スーパー木育だよな。昔はいいなと思った次第。




2012/06/10

ミズナラ柾目のブックマッチ

 これまで何度か登場した樹齢350年超ミズナラ原木Aの柾目板。根元の複雑な模様のところを使って、巾500×長さ1000のリビングテーブルの天板用にブックマッチの木取りを試みた。予想以上の反りとねじれがあり、目標の厚み30ミリのところが23ミリになってしまったが、予想以上のなんともおもしろい模様が出現した。(下の写真の右側)
 ご注文いただいたお客様には悩ませてしまいましたが、厚みが足らないこともあり、別に用意した左側の本命の柾目の虎斑の美しい方でお作りすることになりました。
 しかしこの柾目のブックマッチ、東山魁夷のような、雪舟の水墨画のような、貴重な板であることは確か。こちらも板矧ぎをして、一緒に作ることにしました。
 下の写真は鉋をかけたところです。上の写真と向きが上下逆さまですが、指で示しているラインを境目に、目が完全に逆転していて、かなり気合が必要でした。老けたところは特に難しく、完全に逆目がとれきれませんでしたが、まずまずでしょうか。口の尖った「ドラゴン」かなにかに見えなくもない。
 ところでさりげなくわざとらしく羽織っている上着は、38年前もの。袖口はボロボロになってきたが、型は崩れず、着心地がよく手放せない。高3の時、学校の帰りに一人で寄った、大阪難波の心斎橋のそごうだったか大丸かでやっていたマックレガーのバーゲン。他にオーバーコートとカーディガンを買って、デパートの大きな袋を抱えた自分に違和感を覚えた青い想い出。(もうこれでおしまいにします。はい。) 

2012/05/12

サクラの丸太パズル

 3年前に製材して、人工乾燥した後、工房の梁の上にずっと置いていたサクラの原板。ようやく使いたくなって、一昨日かみさんに手伝ってもらって梁から下ろした。上げるのは一人でやったけど、下ろすのはちょっと・・・いうことで助かりました。次の日、元の丸太に戻してみたのが上の写真。こちらは一人で作業したが、製材の前に木口に「大橋」印やカラースプレーで色分けをしていたので、木目と色のラインが合致した瞬間は、ジャジャジャ~ンと拍手喝采。一人で味合うのはもったいない、楽しい楽しい丸太のパズル。

 丸太の製材方法はいろんなやり方があります。使用目的や、丸太の状態によりその都度判断していきます。サクラは、通常は「ダラ引き」といって、そのまま順にスライスすることが多いです。そうしますと両側に耳のついた板になりますが、今回は「幅詰め」といって、予め幅を決めて、まず両側をカットする方法をとりました。
 右の丸太(A)は幅240ミリ厚み35ミリで、すっきり前面ストレートの机の天板用です。
 幅詰の製材では、カットする位置を見誤ると、木目が流れたり、節がたくさん出たりして思った板がとれなくて泣いたこともありましたが、今回はまずまずのようです。難しさはありますが、やり直せないのでなんともいえませんが、目的がはっきりしているので、迷いも少なく、矧ぎ合わせの時に気持よく使えて、また両側の切落しから取れる材はこの部分は耳付きで使えますのです、ボーナスのような得した気分になります。
 左の丸太(B)はやや厚くして38ミリ、幅は310ミリで。元々曲がりがあったので、片側に耳が残る板がいくつかとれて、3枚矧ぎで、両側に少し耳を残したすっきりテーブル用に。と夢が広がります。
 いずれも芯のところと残り一部を今回は18ミリ厚でひきました。この薄い厚みは普通流通していないので結構重宝します。
 このように丸太からの購入では自分の好きなように製材できるので楽しいのですが、丸太の素性の見分けから始まって、製材・乾燥とそれぞれの工程でリスクや時間を伴いますので、決して効率が良いとはいえません。しかし、この丸太パズルの楽しみがあると思うと・・・またやりたくなります。もう趣味の領域かもしれません。
 さーて!どの板をどうカットしていくか、ここから家具製作の木取りとの格闘が始まるのです・・・




2012/04/22

お花見

4年生になるお嬢さんの机です。お母様からは「節がこの辺にあるところの板を使って、そこにお花の埋木をしほしいな」というおおらかな?ご依頼でした。節はこれまでも結構使ってきましたが、さすがにこのレベルの乾燥割れの部分は通常の机ではカットでしょうか。でも今回は耳付きで共木の2枚矧で、是非この板を使いたかったので、割れのところも使わざるおえませんでした。節のところだけでなく割れのところも「お花」で・・・とアイデアが浮かびました。どこにどんなお花を咲かせるか?実際には結構悩みました。天板として割れをカットしなくてすむ分、材料的にはもちろん節約になりますが、埋木するのにかかった労力はそれを遙かに超えてしまうのでちょっと複雑な気もするのですが・・でもおかげさまで、これまでにない楽しい天板になりました。昨日この机を納品して(長野市内)喜んでいただいて、ほっとしたところです。ほっとしたといえは満開中の長野市内のサクラ。今日の強風でちっちゃうかと心配したけれど、なんの結構大丈夫。

2012/04/15

小樽観光

小樽は机の配達、札幌では息子の引越しというミッションがあり、新日本海フェリーで、新潟小樽往復と小樽のホテル一泊のセットになった格安のプランがあったので、4月6日~9日の日程で行ってきた。これまでフェリーの乗降などで4,5度、小樽の地を踏んではいるが、ゆっくり観光したことはなかった。今回は丸一日時間がとれたので、ウオークラリー的に観てきた。有名な石レンガ造りの建物群はそれは見事であったが、その中でも小樽運河博物館が歴史の勉強にもなり結構楽しかった。昔の人がどのように火を起こしたのか、いつも不思議でならないのですが、「ひきりぎね」をぐるぐる回して発火温度の440度まで上げるという疑似体験するコーナーがあり、その道具の差や、樹種の差を比べられるところが面白かった。クルミかウツギかヒノキかどれが火がつきやすいか?という設問です。木に携わる者としては、やる前に正解を答えねばとおもったが、ウツギ?がピントこない。多分針葉樹のひのきを答えてしまいそうだが、そこはマニアックなウツギでしょう!と考えてしまう悲しい嵯峨?(ちょっと大げさ)悲しいといえば・・・


実は私、先月末に、久しぶりに指にちょっとした怪我をしてしまい、残念ながら、火おこしの体験できずにこうしてワインはなんとか飲めるぐらいしか役にたてずにいるのでした(小樽BAINにて)

2012/02/19

マーブルメープル

何度か紹介しました大木一枚板のメープルは通常の白っぽいメープルとは似ても似つかないこの迫力・・・なんとなく大理石の風格を感じるので「マーブルメープル」というのはどうでしょうか。検索してみると、そんな表現のメープルは無いようで・・・「メープル・マーブルシフォンケーキ」がヒットしました。確かに甘いシロップの香り漂うケーキのようでもある。

2011/10/01

笹ヶ峰(2)

寄らば大樹で羽化

寄らば大樹で産卵

このあたりは手付かずの原始の森ではなく、いつのころからか原住の民といわれる人々が住んでいたという。

2011/09/29

妙高笹ヶ峰

昨日は秋晴れのど快晴!念願の妙高笹ヶ峰にハイキングに出かけた。自宅から車で一時間もかからないところでこんな素晴らし景色に出会えるなんて、もっと早くから訪れればよかったと後悔と懺悔で鋭気をいただいた。
ブナの大木

ミズナラの大木

ハルニレの大木

圧巻。樹齢600年という桂の大木。地蔵桂と呼ばれている。屋久島の縄文杉と親戚か。後ろのヤチダモも相当なもの。

ヤチダモ側から地蔵桂を見る。※感動で絶叫しているかにみえそうな実は大あくびしているつ。

2011/09/02

耳付き板

「耳付き板」と聞くと、パンの耳のように自然の形を残した板のことを思い浮かべます。一般的によく使われている表現で、なんら問題はないのですが、でもよく考えてみると、どこが耳付きなんでしょうかと以前から思っています。そもそも何故パンの耳を「耳」と言うのでしょうか?端っこに出ている部分を「耳」というのは想像がつき、取手としてちょこっと出ている可愛い耳は耳らしいのですが、木材の場合は、個性ありすぎ、多種多様でワイルドすぎで「耳」というのにはふさわしくない様に思えるのですが・・・いかがでしょうか。ではどう言ったらいいのか。本来は「皮付き板」が一番自然なのですが、実際は皮をそのまま残して仕上げるのは通常難しいので、薄皮まで剥いで、一部白太が露出することも多いので、「皮付き板」という表現は実情に合わない。ジョージナカシマは「フリーエッヂ」と言っていますが、「フリー」というと、なんとなく任意で造形したイメージも強よそう感じがする。そこで・・・・「ナチュラルエッヂ」はどうでしょうか。なかなかいいとおもうのですが・・・市民権を得るには難しそうかな。やっぱり「耳付き」にはかなわないか。この板はミズナラの耳付きの柾目板を2枚剥いでこたつ用の天板に仕上げたものです。樹齢250年以上、への字に湾曲した丸太で、褶曲山脈のような複雑な樹皮と木目、風雪にさらされ、色合いの変化(ふけ具合)も超個性的。何年も前からこの凹面を手前にした机を作ってみたいとずっと思っていました。ついに気に入って頂けそうな方との出会いがあり、その時がやってきました。今回のサイズは1200×650~720で細長く、こたつといっても奥は壁につけて、文机的に使います。この木目と同様の板がまだいくつかあります。あなたもどうですか。

・・・その後、こないだの日曜日に無事納品してきました。実際に置く場所はまだ整理中とのこと、でも「こんな感じで使うかな。仕事はかどりそう!」とわざわざ私のブログも開いてレイアウトしてくださった。ありがとうございました。

2011/08/20

一枚板で兄妹の机 

栃木県のHさんからお子様のご兄妹の机のご相談があり、先日工房に打ち合わせに来て頂いた。幅1200×奥行き700と1100×650サイズがご希望でしたので、いくつかの組み合わせの板を提案した後、最後にちょうどそのサイズがとれそうなメープルの一枚板を見ていただいた。風合いはかなり個性的なので、お気に召されるかな?とおもいましたが、貴重な出会いを大歓迎していただきこの板で作ることになりました。左側がお兄ちゃんのS君の天板になり、右側で妹さんのKちゃんの天板をなる予定で記念写真。
この板でいけるかどうか。まずは確認しようと早速ラフカットしてみました。なんとか幅と奥行は確保できそうで一安心。厚みは原板は65ミリあり、乾燥でかなり反っているけけど、おそらく40ミリ以上には上がりそう。SDタイプでは少しごっつい感じになるので、TDタイプの構造もいいかも。
このメープルの大木からはこれまで一枚板の座卓1台と、柾目ブックマッチのテーブル一台とキャビネットの天板の作品を作りましたが、机の天板は初めて。ちょーど奥行き的に机用と思っていたので、ようやくその時が来た!と感慨深い。さーてこれからどうするか・・・奥行きが広い一枚板は手持ちの機械には入らないので、手作業で仕上げることになります。格闘技の試合に挑む心境でしょうか。しばらくはこの状態で眺めて作戦をたてたいとおもいます。体調を整えて、気合を入れて・・・楽しみです。

2011/06/27

カエデ深まる


夏なのに、カエデが色着いたという話ではありません。4年前作ったイタヤカエデの机がいい色になりましたというお話です。奥の机がお兄ちゃんので、もともとはもっと白っぽかったのです。手前の作品は今回、弟さんに作った作品で、天板は同じ丸太からとった共木ですが、今回は色の濃いところや、元気なところをふんだんに使ったのですが、並べてみて全然違和感のないのにちょっと驚きました。でもデザインもSDとDD、脚も絞りとストレートで雰囲気はちがうし、なんといっても木目が全然ちがうのですが、よく似ているという実際の元気のいいご兄弟にピッタリの風合いでまたまた感激したのでした。

2011/06/18

撮影環境

新しい展示ルームのどこで写真撮影しようか。いろいろ試してみました。 まずは室内入り口付近で、自然光とダイクロハロゲン照明のミックスで。なんだかちょっと怪しげや雰囲気で好きなのですが、前は跳ねて、天板は赤いし、ちょっと難しいかな。

外の壁面のコーナで、自然光のみ。ちょっと暗いので、天板に合わせるとちょっと前が跳ねる。まずまずの雰囲気かな。ちょっと青いかな。屋根を透明にしたらもっと明るくて、良いスポットになりそうだけど・・・

 さらに道路際の明るいところで、やはり明るいと⁓ろはいい。ちょっと赤めかな。今日は曇りでよかったけれど、晴れるとちょっときついかな。
 こんなに色が違うと、本物は実際どうなの?なんの木なの?となりますね。
 そこで問題です。さてこの机の木はなんの木で出来ているでしょうか!正解者の中から1名様にこの樹種と同じ木で作った子供椅子のキットをプレゼントします。メールでご応募ください。ohashi@●woodgruppe.com(●は消してください)締切りは6月25日。正解者多数の場合は抽選となります。

2010/12/25

ミズナラのこたつテーブルでイブ。

小川の工房は積雪20センチ、長野市は2センチでホワイトクリスマスになりました。以前にご紹介したミズナラのこたつはその後、無事6台それぞれ個性的に完成し、2台がお客さまの元へ、1台が我が家の自家用として昨日のクリスマスイブにお披露目となりました。これまではクルミ材でホットカーペットタイプを使っていましたので、今回のミズナラとヒーター付きは初めてなので、一度自分で使ってみなくてはという実験です。またいろんな仕上げでその違いを見るために、表は4分割、裏は2分割で塗装しました。表は左から無塗装、通常のオイル仕上げ、ウレタン+オイル、ウレタンのみの4種類です。普通は「新品なので汚すな!」といいたいところ、「どんどん汚してしてもいいよ。」という贅沢な実験です。昨日のデイナーで既に少し差が・・・ウレタンは確かに汚れない・・・無塗装のところは早速しっかり汚れて、食品塗装に・・・。ヒーターは確かに温かい・・でも天板もお少し温かい・・反りは大丈夫か?・・これから正月にかけて麻雀パイでじゃらじゃらやりますので(それで間に合わせたかった!)傷もどんどんいきます。これからどうなっていくのか楽しみ楽しみ!
※ナラの柾目いいですよ!在庫で800角。800×1200角、1050の丸の3台あります、またそのうち現品セールでお披露目いたします。仕上げはオイル。ヒーターなしタイプです。

2010/11/18

VS.

①子供お絵かき用テーブル VS. ママ用のノーパ用ちょっとした脇デスク
②材:脚はブラックウォールナット VS. 天板は日本のクルミ
③面取り:子供用テーブルは脚R6と天板R10でぶつかっても痛くないように優しく VS. ママ用デスクはR3でキリット耳付き。
④グレード:子供用テーブルは標準仕様 VS. ママ用デスクは超エコ仕様
⑤サイズ:幅800×奥行き500×高さ400 VS. 幅950×奥行き450×高さ700 
などなどでも基本構造は同じ。
 多摩クラフトフェアーで出会った東京のSさんから子供テーブルを依頼をいただきました。とにかくまず丈夫で、子供がぶつかっても怪我をしない安全なものをということで、脚には丈夫なブラックウォールナットで天板には優しいクルミを使い面取りもやさしく。続いて春にお子様の学習デスクをご購入いただいた、広島のKさんは今度は自分用の机が欲しい。でも、予算が・・・超エコでもいいということで、子供テーブルと同じ構造で作りコストダウンしました。結果はそれぞれ個性的な素敵な一品になりました。

なお同じサイズの脚が一組ずつ残っています。(子供用テーブルの高さは350用)天板はまだ作っていませんので、お好みをお聞きしてお作りできます。ご相談ください。よろしくお願いします。

ところで昔は単にブイエスと言っていたが、最近はちゃんと発音するようですね。ヴァー???

2010/11/04

パワースポット

こないだの日曜日、奈良の春日大社にお参りしてきた。何年ぶり?25年ぶり?その後子供達といったことがあったけ?10年ぶりくらい??実は今回は正倉院展を見にいったのですが、145分待ち!であっさり諦めて、歩いているうちに・・・春日さんの参道へというわけ。こちらの参道も結構な賑わいで、奈良ブームやな~と突き当たると丁度、夫婦円満のお宮・・・とあり、ついつい右に曲がって、導かれてしまった。
 さっきの賑わいはどうしたのという感じの、ひとけの少ないしっとりしたいい雰囲気。時々訪れる方は、私と同じく、きっと神頼みかパワーをもらいにいらしゃってる方のように思えた。「パワースポット」ってあったけど、なんだかそんな気がする。気がするといえば木がする。やっぱり木に目が行く。立派な木が身近にあり、朽ちかけた大木の枝や根から、また実生の株が息づく。こちらもりっぱなパワースポットと感じてしまう私でした。
 しとしと雨が降り出し、長野への帰途、6時間のドライブはずっと雨のシャワースポット。


2009/11/26

ミズナラ柾目の共木の天板

一本の同じ丸太から製材した板どうしを「共木」(ともぎ)といいます。共木で作った天板は、おのずから風格が備わります。今ミズナラのコタツテーブルを作っています。1050の丸で柾目板共木4枚はぎハイグレード仕様です。今回に作品は特に感動的です。4枚とも個性的で、色合いといいトラフの模様といい、これが同じ共木?というような個性の爆発です。おとなしいクルミなどの場合は、ほんとにやさしい優雅な作品になることが多いのに対して、ミズナラならではの面白さでしょう。
丸型の場合は外側の2枚は長さが少し短くてもいいのでそこんところも貴重な共木を有効に使う大事なポイントです。真ん中の2枚は幅が30センチを超える幅の板を使いましたが、この一枚でなんと樹齢260年をカウントしています。ぱっと見ると、トラフの模様が一筆書きのように見えますが、100年も200年もかかってできている模様なのです、改めて、そういう点でもミズナラ柾目の面白さを発見したのでした。

さて
ジグソーで大体の丸にカットします。この後ルーターできれいな円形にして、両面を鉋仕上げしていきます。

ちなみに原板の写真です。原木で直径が90センチ程度あったのも柾目木取りした板です。年輪を数えると350年くらいはありそうで途中でため息がでます。

2009/08/23

白神山地に行ってきました。

25年ほど前に、白神山地の北側の林道をバイクで走ったことがある。青森の日本海側の西津軽郡岩崎村と中津軽郡西目屋村と弘前を結ぶ60キロの道、確か「弘西林道」という名前だったように思う。今地図を見ると「白神ライン」となっている。まだ木の仕事を始める前のことであったが、山を越え谷を越えを何度も繰り返し、山の深さに感動したことを今も思い出す。その後、白神山地が世界遺産になり、もののけ姫のししがみの森のイメージも膨らみ、またいつか訪れてみたいとず~と思っていた。この夏、最後の学生夏休みとなる長男が、次男の居る北海道に東北を観光して家族旅行しようと提案してきた。仕事が忙しいので「お父さんはパス」と渋っていたが、確かに家族旅行も今後なかなかいけないかもしれない・・・と思い切って北海道はパスをして(あれ?)  3泊4日の東北旅行にでかけた。(8月11日~14日のことです)その目的地のひとつに白神山地があった。今回は五所川原から五能線沿いをぐるっと回って途中、十二湖の散策と秋田県側の藤里町の世界遺産センターの見学をしただけだが、木の供養と日頃の感謝をこめて白神山地に手を合わせてきた。もっと体も心も元気になっていつかまたじっくりと散策できたらと夢が膨らんだ。

2009/06/23

製材のプロ(ヤトミ製材・名古屋)

いつもお世話にになっているN木材さんから、北海道産のクルミの良いのが入ったという知らせがあり、名古屋のヤトミ製材所というところに出かけた。(6/8のことです)日ごろ狭い工房でちょこまか仕事しているので、たまにこういうスケールの大きなところに触れることはとても楽しい。とにかくでかい。フォークリフトも帯鋸も針葉樹や南洋材のでっかいのが土場にごろごろころがっている。なんといっても、製材所のみなさんのプロフェッショナル(当たり前なんですが)な仕事に触れるのが心地よい。どの丸太を選ぶかはもちろん大事ですが、それをどうカットするかも真剣勝負。もちろん自分なりに判断して一応は指示します。丸太の断面(木口)の白チョークは私が指示した最初のライン。実際に丸太を製材機に載せてみると、曲がり具合や瘤やいろいろ見えてくる。製材所のおじさんはきっと次々と忙しい状況なのに、実に丁寧に検討してアドバイスしてくださる。「こっちの芯はちょっと真ん中より寄っていて・・・この割れはおそらくここまで入ってくるから・・・ここは節がでそうだから・・・」で、結局ちょっと傾けてノコを入れた。至福の一時にご満悦の私なのでした。(なおこ木口が水色なのは、乾燥後他の丸太と区別するためカラースプレーしたからで、木の色ではありませんのでご安心ください・・・)