2014/06/03

サクラの個性

サクラの話はこれまで幾度も書いてきたけれど、先日サクラの座卓を納品して、今また、丁度ダイニングテーブルとワークデスク用のサクラの天板を準備していて、なんともサクラの個性の豊かさを悩ましいくらい感じています。
同じ丸太からの3枚、天板用にやや厚めに製材したが乾燥での捻れ思ったとうりにはなかなかいかない(涙)
広葉樹と針葉樹は違うところがたくさんあるが、その1つに、広葉樹は丸太一本一本の個性が豊かなことがあげられる。針葉樹は外形的にもまっすぐすっとした木が多く、もちろん成長の具合や産地で異なるのだけれど、板にした時のぱっと見の印象は良く似通ったものが多い。
 一方、広葉樹は見た目の樹形的には同じものは2つとありそうでないし、それに加え産地や土質などでまた大きく違ってくるのだろう。とにかく個性豊かだ。その中でも「サクラ」。これまで70本以上の丸太を製材してきたが、板にした時の風合いはほんとに個性豊か。板を見れば、あの時のあの丸太!と思い出すことができるほど。
 クルミもサクラの何倍もの本数を製材してきたが、サクラほどのバリエーションはない。どうしてサクラはこれほど個性が豊かなのか。その地形や土質の影響を受けやすいのでしょう。世の中には何々サクラといってかなりの種類があるらしい。そんな樹種違いもある。私の入手しているのは、いわゆるオオヤマサクラ(山桜)であるが、ひょっとしたら、細かい分類の種類の違う丸太も混ざっているのかもしれない。
真ん中の板が上の写真の3枚の右端の板。この写真の両側はまた違う丸太。左はさらに赤みがある。
 概して色の濃い木は、その濃さにいろいろあり、またサクラのように白太がはっきりしているものは、その白太とのコントラストの風合いも大きくイメージが異なる。同じ色合いであったとしても、樹形が異なると、これまたイメージが違ってくる。
 今回はテーブル用でサクラでも色が薄め。机用でやや赤みをご希望で準備を進めている。ともに長さが1500で耳付き 希望なので、手持ちの材をいろいろ出して、同時に耳のラインの好みを伺いながら進めている。それぞれにフィットする板に出会いますように(合掌)
赤みのある板と同じ丸太の板違い。どちら側を手前にするかでも好みが別れるところ。



先日納品したサクラのブックマッチの座卓、こんなサクラの丸太にはおそらくもう出会うことはもう無いと思う。

 てな感じです。


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