2014/04/06

古知谷・阿弥陀寺

京都の岩倉方面に机の配達があり、琵琶湖大橋から途中越で京都大原に入るルートを辿った。途中の途中に昔なんどか訪れたお寺があり、できれば寄ってみたかった。名前も場所もうろ覚えであったが、バイパス道路から旧道に入る案内に「古知谷・阿弥陀寺」とあり、その瞬間、ここだ!そうだ阿弥陀寺だ!と微かに残る昔の記憶が少し蘇った。


19歳の時だからもう37年前のこと。京都市内で住み込みの仕事をしていた浪人時代、気晴らしに50ccのバイクで何度か立ち寄った。道路際のこの大陸風の独特の門から、しばらく山道を登るとひっそりと本堂がある。誰に会うこともなく、本堂に上がらせてもらい、ひとり座禅を組んで「俺はこの先どうなるのだろうかと」それっぽく瞑想に耽けってたりしていた。

 その時は木工家になろうとは夢にもおもわなかったし、この樹齢800年のカエデの古木はまったく覚えていない。でもこのカエデの木の精は、覚えてくれていたかもしれない。紆余曲折を経て今日木工家になった私に、「久しぶりにおこしやす」と語りかけてくれたような気がした。






 今回は受付けに若いお坊さんがいらっしゃったが、観光客は私一人。今日も少し座禅を組んで、
この吸い付きは?・・・・温かみのある仕事ですな。と感心している自分に時の流れを感じてみました。

2014/03/29

チェリーとサクラ

「チェリーの赤みのある暖かさが好き」かつ「耳付きがいいなあ」というご希望でしたが、チェリーの耳付き材はストックがないので、天板は日本のサクラにしました。バランスを考えて、チェストの天板と抽斗の前板もサクラにしました。つまり机の脚と構造材とチェストの側板などはチェリー。天板と前板はサクラで楽しんでみました。

チェリーとサクラはもともと似ているので、また同じ樹種でも一枚一枚風合いが違うこともあり、結局言われてみないとわからないかもしれない。特に机の抽斗は赤みの美しいチェリーっぽいサクラを使ったのでそこが見極めればかなりマニアック。時間がたって深まってどんな変化をしていくのか楽しみです。そうそう抽斗のハンドルはチェリーです。







2014/03/28

BWとチェリー

先日4年生の男の子(川崎市のT君)にチェリーのシンプルデスクとブックボックを届けた。2年前のお兄ちゃんの時はブラックウォールナット(BW)。2つの机をどのような配置にしたらいいでしょうか?ということで、並べたり離したりいろいろ動かしてみた。この背面合わせは広いテーブルになり遊べるよ。とご両人は結構気に入ってくれた。BWとチェリーというアメリカ広葉樹の人気樹種の対比が美しい。たまたま木目の風合いも似ていていい感じ。やっぱり無垢はいいなあ。

次の3人目は女の子です。どの樹種にしようか?ってそれはもう次はメープルかな!
或は日本のイタヤカエデできらめくか。日本のサクラでいくか、
チェリーの時に候補にあがったマホガニーかな?