2013/10/20

宝の山から


家具製作ででる、取っておきの端材といいますか、面白い部位。家具を一つ作るごとに、これはアレに使えるかな!と自然の息吹きと造形美に感動する毎日ですが、でもその切り落としを使って、何かを作る余裕がなかなかなく宝の山は貯まっていきます。

来週の個展に向けて、昨日一日、思いきって時間をさいた。バルクの材を眺めながらここは花台に、ここはトレイに、ここは時計に、これは看板かなっと・・・自由度がありすぎて、私1人では判断が溢れてしまうので、一日かみさんにも来てもらって判断を仰いだ。感性の違いで新しい発想が生まれて、材としても喜んでいるようだった。

今回は主にグリーンを飾る台をテーマに製作した。作くりだすとあれもこれもっととまらなくなり、かなり疲れたが、幸せな一日だった。仕上げはこれからちょっと大変ですが・・・お楽しみに!

2013/10/10

メタボ対策



ドイツにメタボ社という工具メーカーがある。これはフリーアクセスサンダーというもので曲面の研磨などに威力を発揮する。でっぱったメタボのお腹もスリムに美しく削りとることができる。




ついにこのタイプのものを飲むことにになった。カロリーOFFだからといって、味の飲み比べといって、つい多めに飲んでしまったのではなんにもならないのですが・・・・

7月のカエルさんではないよね。たまたままたまた?本物に見えるのかなあ。

2013/10/09

ウインザーチェアー講習会

10月5日の土曜日、信州木工会木工研究会主催でウインザーチェアー講習会が開催された。この春に「ウインザーチェアー大全」という本が刊行され、その主筆の方々を講師に迎えて朝から丸一日椅子について考えるという幸せな講習会だった。

デニスヤングさんのお話。右は村田コレクションの椅子たち
内容は
第一部
武蔵野美大名誉教授 島崎信先生
題目「ウインザーチェアーの歴史とその背景・椅子の歴史における
ウインザーチェアーの重要性・日本独自に発展したウインザーチェアー」
★ホントにいろいろ良くご存知で恐れいります。若者に対する暖かいメッセージがうれしいですね。

第二部
村田洋子さん
題目「村田コレクションについて」
★亡きご主人からのヨーロッパの農民生活を主に生活文化をテーマとする博物館構想は是非実現して欲しい。村田さんの収集品のなかから、貴重な椅子を20点近くお持ち頂いた。

昼食時は、
亡き村上富朗氏のサックバックチェアーの製作を見ながら、追悼した。
私も個人的にいくつかの想い出があり、ほんとに惜しい方を亡くしたと涙する。

第3部
九州産業大名誉教授 FDY家具デザイン研究所主宰 山永耕平先生
題目「ウインザーチェアーの製作過程と道具」
★たくさんのウインザーチェアーを図面化されていて、教授でありながら木工家であるというなんともすばらしいご活躍。羨望の眼差し。

第4部        
木工ライター・編集者 西川栄明さん
題目「国内に所蔵されている名品解説とイギリス訪問報告」
ユーモアあふれるお話。特にイギリスの話のなかで、昔の椅子作りと工場での製作様子のビデオの対比は非常に面白かった。

第5部
「木工作家によるウインザーチェアー」本に解説している、横山浩司さん、デニスヤングさん、小島優さんが直接貴重な経験話が聞けた。ありがたい。感謝。
公演終了後1/5模型を解体されている山永先生
★この「ウインザーチェアー大全」という本は単なる趣味本やノウハウ本ではなく、歴史や 文化的な観点からも多角的に調べまとめあげられたある意味、椅子への恋愛本!です。それぞれ執筆された、諸先生の博学、や熱意も敬服いたしますが、それを まとめあげられた編集者の西川さんに感謝いたします。

一木工家としては試行錯誤の繰り返しで、モヤモヤしていることやわからないことも幾つか ありましたが、今回の講習会と本の解説でかなりスッキリしました。私はまだスピンドルバックの本格的なウインザーチェアーは作ったことはありませんが、これまで作って椅子の改良点などアイデアがいくつか浮かんできて、元気をいただきました。椅子作りに限らず、日頃ついつい効率や、速さを追求してしまうことも多いのですが、あらためて、こつこつとじっくりと作り上げていくことの当たり前さを学んだ一日でもありました。