2014/07/11

机展の様子

 今回の机展、 当初は「机予約セール」的な目的もあったが、在庫の机が、いろんな樹種が揃った状況でもあったので、「いろんな木de机」と題して、木の話やその机の製作の思いなどを、ブログ的に綴り、 ちょっと展覧会的にやってみようと思った。はじめての場所でもあり、様子もよくわかならく、様子見的な感じもあり準備はそこそこな状況でしたがが、昨日無事搬入が終わって、意外になんとかカッコつきそうで、とりあえずはホッと。

それぞれの樹種での作品をまとめて展示して、その樹種で作った額や、うんちくを書いたA3の資料を壁に貼り付けるかたちを考えました。 うんちく 一覧です。(達成率6割・・・)

①ご挨拶
②木の話
③グルッペの机
④個性あふれるサクラ
⑤イタヤカエデ~白さの秘密~
⑥北海道産ミズナラ~樹齢350年の重み~
⑦ブラックウォールナットの魅力
⑧チェリー 杢々3枚矧 384分の1
⑨クルミの話
⑩キハダの話
⑪カエデとメープル
⑫国産材とアメリカ材。。。。などなど

今はパソコンで作った資料をセブン-イレブンでA3カラー出力できるので、こうして、出張先でもパソコンをいじって、仕事をしてしまう。便利なようで、なんといいますか。でも一枚80円でA3のポスターもとりあえず出来てしまうのはやっぱり助かります。



では今日からはじまります。楽しみます。近くにおいでの際には是非寄ってやってください。





2014/06/18

サクラの個性3

またサクラの話ですが・・・・。
耳付きのサクラらしい机ということで3台作りました。サイズは幅1000×奥行き600前後(高さは700)です。サクラでもこんなに違うの?というのを楽しんで頂きながら、私はこれかなっ!という出会いがあれば最高かなっと。

一台目・・・

 2台目・・・
 3台目・・・

◎いずれも天板耳の状態は美しく、抽斗の前板はその風合いに合わせてコーディネートしました!
7月の机展に持って行こうかとおもいますが、多分どれか一台しか持っていけなさそうで、残りは天板だけの展示の予定です。※またこれとは感じの違うサクラの机をHPの机展の案内のところに掲載しましたので、こちらもご覧ください。http://www.woodgruppe.com/event/exhibition/index.html

みなさんはどれがお好みですか?ご希望お聞かせください。

2014/06/12

杢々チェリーの机完成記念!

  杢々チェリーの机完成記念に、チェリーについて日本のサクラと比較してちょっとまとめてみました。
 
 サクラの英名はチェリー。言葉では同じ意味を指すが、樹木としては、私の出会いの中では明らかに異なる。立ち姿は残念ながら見たこと無いが(いつかアメリカにいって見てみたい!)、貯木場に横たわる丸太は何度か目にしている。


 一見してサクラっぽくない。チェリーの方がちょっと黒っぽい感じのするものや、ゴワゴワ感も大きな感じのものが多く、サクラの革細工に使うような横縞の樹皮はチェリーでは見たことが無い。ただ樹皮の様子は成長によって変わってくるらしく、サクラも老木になるに連れてゴワゴワタイプに変わっていく。チェリーも図鑑などでは縞々のものも目にする。輸入されるチェリーの丸太はある程度の樹齢のものが入ってくるので、そうなのかもしれない。ただ切り口の断面はチェリーの方が明らかに赤っぽく濃い物が多い。真っ赤なサクランボに対して、ワインレッドのアメリカンチェリーの黒っぽい実の差はありそう。
 
 材木としては、日本のサクラが個性豊かでいろんな風合いがあることを先日書きました。チェリーはサクラほど多くの本数を製材していないけれど、どうもサクラほどの風合いの違いはないように思う。もちろん一本一本みな違うことは違う。
 
 板にすれば、サクラと区別がつかないものもあるが、全体的にはやはり、ピンクっぽい。また経時でかなりワインレッドくらい深まるものもあるが、サクラでそこまで濃くなるものは見たこと無い。あとチェリーにはガミと呼ばれる独特の黒い筋(樹脂痕)がよく現れるが、サクラにはまず無い。(斑点ででることはある。)

 さてそんな中、次の写真は今回使った杢々チェリーの丸太。もう8年も前のことなので、その時の記憶はだいぶ薄れているが、樹形は、以外に?真直ぐで波々とうねっているわけではない。でも樹皮はよーく触ると細かく波打っている感じはあった。でもその時はまさかここまで波々だとは予想しなかったので製材時に感激したものだ。ところでなぜこんな模様になるのだろう?
波々のチェリーの丸太。外見では並々?(2006年撮影)

次の写真は1年後(2007年)、製材乾燥が終わり、工房に運んだ時の板の様子。
製材後乾燥上がった波々チェリーの一部(2007年撮影)


 原板の様子(上段の2枚)からも全面杢々なのがわかる。日本のサクラではこんなの見たこと無い。(ミズナラでは見たことがある。)さざ波のように波々なので、波状杢というようである。いずれにしても並々ではなくちょっと貴重なことは確か。
そして、やっとのこと7年の歳月を経て(あんまりこの時間に意味はない・・・ちょうど両親が亡くなった年ではあるくらいで)・・・・ このたびようやく総杢々チェリーの机が完成したのでありました。


1月時のブログでこの板を使った天板の板矧ぎのことを書きましたので是非参考にしてください。
http://gruppe-haku.blogspot.jp/2014/01/blog-post_28.html
構造材も全部チェリー、抽斗の側板も底板にも杢々板をふんだんに使いました。ちょっとやりすぎたかな。


かみさんにドヤ顔でお披露目すると・・・「わ~すごい!でも机としてはちょっと落ち着かない???」ってそっ、そんな~~!・・・机展にもってけますので。お楽しみに。

ところで今日サクランボを少し収穫しました。
甘酸っぱい薫りに包まれて、2014年6月11日撮影
 サクランボもアメリカンチェリーも実のなる木は、家具にする木とは残念ながら種類が違うようです。
いろいろ奥は深いですな。