2014/08/26

白い家具

 白が基調のお部屋にダイニングテーブルセットを作っている。材はイタヤカエデ。今月はじめにテーブルと収納付きベンチを収めて、その時間に合わなかった残りの椅子2脚がようやく完成した。

脚はイタヤカエデ、座板は針葉樹の赤蝦夷松。
脚は堅いカエデでしっかり安心で、座面はお尻にやさしい針葉樹。理にかなっていると思う。
色合いはどうかとい うと、オイルを塗ると、それぞれの色が深まり・・・イタヤは本来素地は白いのだけれど、かなり濃くなる部分も表れ、白いかどう かかなり微妙・・・。
赤蝦夷はカエデより黄色っぽい。なにわともあれ、一枚板の風格と松の優しさが伝わって気持ちいい。



追加写真。8/29

先に納めたテーブルとベンチ。こちらのほうが白っぽく見える。色の話は難しい。

2014/08/14

お盆枝豆LED

お盆。我が家では、特にご先祖様を供養する行事の習慣はないのだけれど、工房のある村の集落では、さすがにこの時期、機械を動かしてうるさくするのは、ちょっと迷惑かなと思い、今日明日くらいは自宅でおとなしく、故人を偲びながら、溜まっているデスクワークをしようと思っている。



息子や娘もそれぞれちょこちょこ帰ってくるので、採りたての枝豆を食べさせようと、工房帰りに畑に寄る。と、この状態。 肥料不足や草に負けて、毎年情けないくらいの枝豆ですが、採りたての香りだけは夏の想い出にかかせない。
 

長男が昨日、自宅ギャラリーに細長いLEDの補助光を2本つけてくれた。(1本500円ちょっとらしい。なんでそんなに安いの!)でもなかなか感じがいいので、あと4本くらいは付けたいということで、またいつか帰ってくる用事を作って今日東京に帰っていった。







2014/08/01

されど端材

この夏は工作キット類と工作応援端材の注文がうれしい悲鳴を上げている。特に、端材の方は、本来家具の製作で出る端材をお分けしているが、特に細かいサイズのものが、全然足らなくなり、端材を作るために頑張って家具を作っている感じの本末転倒状態。赤信号も点灯している。比較的大きな端材をさらに細かくカットしたりして、これは結構気を使い、一体私は何をしているのだろうという瞬間もある。でもお客さまがそれぞれの思いで、端材に新たな命を吹き込んでくれることはうれしいことだと思いなんとか頑張っている。



先日あるお客さまから「木のサンプルミニ12種」のご注文いただいた。電話だったので、伺ってみると、お子様は小学3年生で、木に興味があるので、自由研究の一助にしたいという。なんとうれしいことだろうっと、そこでちょっとひらめいた。私の工作用の端材も同時に注文してもらい、木のサンプルをもとに、木っ端の樹種を分類してみるのはどうかっと。
同じ樹種でもいろんな風合いがあり、木のサンプルミニから類推することは容易ではない。そこを五感を研ぎ澄ませて、感じてみる。正解は学校の先生もきっとお手上げだから、気にしなくていい。



賛同頂いたのがこのセット。通常は工作用として詰めるが、今回は樹種を意識して詰めた。サンプルにない、桐や楡がダミーとして意地悪に入れてある。
ちなみにサンプルセットが700円で、端材2キロセットが1000円この価格の差はどうかって思ったりもするが、総額でこのくらいで、ひょっとすれば、お子さんの人生も変わるかもしれない。と思うと、たかが端材。されど端材なのである。

2014/07/11

机展の様子

 今回の机展、 当初は「机予約セール」的な目的もあったが、在庫の机が、いろんな樹種が揃った状況でもあったので、「いろんな木de机」と題して、木の話やその机の製作の思いなどを、ブログ的に綴り、 ちょっと展覧会的にやってみようと思った。はじめての場所でもあり、様子もよくわかならく、様子見的な感じもあり準備はそこそこな状況でしたがが、昨日無事搬入が終わって、意外になんとかカッコつきそうで、とりあえずはホッと。

それぞれの樹種での作品をまとめて展示して、その樹種で作った額や、うんちくを書いたA3の資料を壁に貼り付けるかたちを考えました。 うんちく 一覧です。(達成率6割・・・)

①ご挨拶
②木の話
③グルッペの机
④個性あふれるサクラ
⑤イタヤカエデ~白さの秘密~
⑥北海道産ミズナラ~樹齢350年の重み~
⑦ブラックウォールナットの魅力
⑧チェリー 杢々3枚矧 384分の1
⑨クルミの話
⑩キハダの話
⑪カエデとメープル
⑫国産材とアメリカ材。。。。などなど

今はパソコンで作った資料をセブン-イレブンでA3カラー出力できるので、こうして、出張先でもパソコンをいじって、仕事をしてしまう。便利なようで、なんといいますか。でも一枚80円でA3のポスターもとりあえず出来てしまうのはやっぱり助かります。



では今日からはじまります。楽しみます。近くにおいでの際には是非寄ってやってください。





2014/06/18

サクラの個性3

またサクラの話ですが・・・・。
耳付きのサクラらしい机ということで3台作りました。サイズは幅1000×奥行き600前後(高さは700)です。サクラでもこんなに違うの?というのを楽しんで頂きながら、私はこれかなっ!という出会いがあれば最高かなっと。

一台目・・・

 2台目・・・
 3台目・・・

◎いずれも天板耳の状態は美しく、抽斗の前板はその風合いに合わせてコーディネートしました!
7月の机展に持って行こうかとおもいますが、多分どれか一台しか持っていけなさそうで、残りは天板だけの展示の予定です。※またこれとは感じの違うサクラの机をHPの机展の案内のところに掲載しましたので、こちらもご覧ください。http://www.woodgruppe.com/event/exhibition/index.html

みなさんはどれがお好みですか?ご希望お聞かせください。

2014/06/12

杢々チェリーの机完成記念!

  杢々チェリーの机完成記念に、チェリーについて日本のサクラと比較してちょっとまとめてみました。
 
 サクラの英名はチェリー。言葉では同じ意味を指すが、樹木としては、私の出会いの中では明らかに異なる。立ち姿は残念ながら見たこと無いが(いつかアメリカにいって見てみたい!)、貯木場に横たわる丸太は何度か目にしている。


 一見してサクラっぽくない。チェリーの方がちょっと黒っぽい感じのするものや、ゴワゴワ感も大きな感じのものが多く、サクラの革細工に使うような横縞の樹皮はチェリーでは見たことが無い。ただ樹皮の様子は成長によって変わってくるらしく、サクラも老木になるに連れてゴワゴワタイプに変わっていく。チェリーも図鑑などでは縞々のものも目にする。輸入されるチェリーの丸太はある程度の樹齢のものが入ってくるので、そうなのかもしれない。ただ切り口の断面はチェリーの方が明らかに赤っぽく濃い物が多い。真っ赤なサクランボに対して、ワインレッドのアメリカンチェリーの黒っぽい実の差はありそう。
 
 材木としては、日本のサクラが個性豊かでいろんな風合いがあることを先日書きました。チェリーはサクラほど多くの本数を製材していないけれど、どうもサクラほどの風合いの違いはないように思う。もちろん一本一本みな違うことは違う。
 
 板にすれば、サクラと区別がつかないものもあるが、全体的にはやはり、ピンクっぽい。また経時でかなりワインレッドくらい深まるものもあるが、サクラでそこまで濃くなるものは見たこと無い。あとチェリーにはガミと呼ばれる独特の黒い筋(樹脂痕)がよく現れるが、サクラにはまず無い。(斑点ででることはある。)

 さてそんな中、次の写真は今回使った杢々チェリーの丸太。もう8年も前のことなので、その時の記憶はだいぶ薄れているが、樹形は、以外に?真直ぐで波々とうねっているわけではない。でも樹皮はよーく触ると細かく波打っている感じはあった。でもその時はまさかここまで波々だとは予想しなかったので製材時に感激したものだ。ところでなぜこんな模様になるのだろう?
波々のチェリーの丸太。外見では並々?(2006年撮影)

次の写真は1年後(2007年)、製材乾燥が終わり、工房に運んだ時の板の様子。
製材後乾燥上がった波々チェリーの一部(2007年撮影)


 原板の様子(上段の2枚)からも全面杢々なのがわかる。日本のサクラではこんなの見たこと無い。(ミズナラでは見たことがある。)さざ波のように波々なので、波状杢というようである。いずれにしても並々ではなくちょっと貴重なことは確か。
そして、やっとのこと7年の歳月を経て(あんまりこの時間に意味はない・・・ちょうど両親が亡くなった年ではあるくらいで)・・・・ このたびようやく総杢々チェリーの机が完成したのでありました。


1月時のブログでこの板を使った天板の板矧ぎのことを書きましたので是非参考にしてください。
http://gruppe-haku.blogspot.jp/2014/01/blog-post_28.html
構造材も全部チェリー、抽斗の側板も底板にも杢々板をふんだんに使いました。ちょっとやりすぎたかな。


かみさんにドヤ顔でお披露目すると・・・「わ~すごい!でも机としてはちょっと落ち着かない???」ってそっ、そんな~~!・・・机展にもってけますので。お楽しみに。

ところで今日サクランボを少し収穫しました。
甘酸っぱい薫りに包まれて、2014年6月11日撮影
 サクランボもアメリカンチェリーも実のなる木は、家具にする木とは残念ながら種類が違うようです。
いろいろ奥は深いですな。






2014/06/07

純粋なECO

  「ECO」にはエコロジーの「エコ」とエコノミーの「エコ」があるとおもいます。双方に効果のある「ECO」だといいのですが、エコノミーであってもエコロジーでないときやその逆もあるかと思います。エコロジーだけれどコストがかかるからエコノミーではない・・・ということはむしろ多いでしょう。何がどうエコロジーで誰にどうエコノミーなのか。長い目で考えるとややこしい話にもなってきます。
 
 TVなど見ていると、環境問題を語る会議の席などで、昔は湯呑み茶碗で出したであろうお茶がペットボトルになっていると気になってしまう。あれはエコなんでしょうかね。

 LED電球は省エネだし耐久性もあるからこれからは当然LEDでしょ!という考えはよく分かる。でも、LEDは単価が高く、最初の出費が痛いので、今使っているのが切れたたところでLEDを考えたらという煮え切らない自分もいます。たいしたECO派ではないのは確かで、どちらかと言えば「ケチ的エコ派」?良く言えば「もったいない的エコ派」でしょうか。

工房のくつろぎスペースのペンダントをLED電球に。(真ん中はこれまでつけていた60W裸電球)
先日息子から誕生日祝いにLED電球をもらった。工房の方はまだ一部昔の電球のところがあり、早速灯してみた。これまでの60Wの裸電球より幾分明るいいい感じ。これで8Wというのはうれしい。LEDは耐久性があるというので長年使えば初期 投資も浮き、結果的にはエコノミーという。この耐久性については、これまで???のケースも体験しているのでなんともいえませんが、今回は得意の hardoffでの掘り出し物だというので結果的にはきっとエコノミーなのでしょう。


なお今回の誕生日プレゼント?のメインはソーラー発電利用でギャラリーの照明のLED化を進めてくれたこと。現状は真ん中にシャープのLEDシーリングライトと100VのLEDが2つ、周りにダイクロハロゲン17個。今回真ん中は現状維持で、ハロゲンランプの方を全部12V系のLEDに変更した。これまで1個40Wくらいだったので、それが1個3Wに!17個なので、かなり省エネといいますか、ソーラー電力に繋いだので基本ほぼタダ!なにより冬場、暖房のヒーター併用時にブレーカーがとぶ不安がなくなるのが一番うれしい。
 工事はそこそこ大変だったのではと思うが 「趣味だから」と楽しんでいる息子に「次は雨水利用」と催促されている。僕らの時代とは違う「純粋なECO」世代を感じる。

総LED化したギャラリー、しっとり優しい雰囲気になった。

LEDランプは一個1000円くらいで初期投資はそこそこかかったし(4年前よりはずいぶん安くなったが)、「まだ使えるダイクロハロゲンランプはどうするの?」とけちな話はしないことにした。

2014/06/04

サクラの個性2

 長さ1500奥行き500のサクラの耳付きの一枚板。手持ちの材では、なかなかこれっという決定板が見つからない。先週、長野市の鎌倉木材の展示会で、なかなかおもしろそうな板をみつけた。長さは2200ほど、手前は乾燥割れが大きく入っていて、そこをカットして、残りでちょうど1500をキープできそう。白太が厚そうで、節もあり、ワイルドんな感じですが、耳のラインのおもしろさと、サイズがジャストということで、一枚買いした。


 昨日板が届いたので、さっそく、きょう購入したおニューの5本指シューズをはいて、作業にとりかかった。板の捻れが結構あり、やはり格闘技。でも手押し鉋にかからないところは、電動かんなで。吸い付くような大洋の手押しと、忍者気分のシューズが相まって、一気にバッチリいきました。なお原板厚みが50ミリのところ仕上がりで35ミリ。


幅はどこを測るかで数字表現が難しいですが460から500+くらい。
両側とも耳の状態は良いので、このまま両方耳を残してそのまま天板として使っ
てもいいですし、後ろを少しまっすぐカットしてもいいでしょうか。
S字カーブの左手前は少しカットしました。

反対側の耳も美しい



 ということでやはりサクラは個性豊か!
というお話と・・・・新作5本指シューズのお話でした。



2014/06/03

サクラの個性

サクラの話はこれまで幾度も書いてきたけれど、先日サクラの座卓を納品して、今また、丁度ダイニングテーブルとワークデスク用のサクラの天板を準備していて、なんともサクラの個性の豊かさを悩ましいくらい感じています。
同じ丸太からの3枚、天板用にやや厚めに製材したが乾燥での捻れ思ったとうりにはなかなかいかない(涙)
広葉樹と針葉樹は違うところがたくさんあるが、その1つに、広葉樹は丸太一本一本の個性が豊かなことがあげられる。針葉樹は外形的にもまっすぐすっとした木が多く、もちろん成長の具合や産地で異なるのだけれど、板にした時のぱっと見の印象は良く似通ったものが多い。
 一方、広葉樹は見た目の樹形的には同じものは2つとありそうでないし、それに加え産地や土質などでまた大きく違ってくるのだろう。とにかく個性豊かだ。その中でも「サクラ」。これまで70本以上の丸太を製材してきたが、板にした時の風合いはほんとに個性豊か。板を見れば、あの時のあの丸太!と思い出すことができるほど。
 クルミもサクラの何倍もの本数を製材してきたが、サクラほどのバリエーションはない。どうしてサクラはこれほど個性が豊かなのか。その地形や土質の影響を受けやすいのでしょう。世の中には何々サクラといってかなりの種類があるらしい。そんな樹種違いもある。私の入手しているのは、いわゆるオオヤマサクラ(山桜)であるが、ひょっとしたら、細かい分類の種類の違う丸太も混ざっているのかもしれない。
真ん中の板が上の写真の3枚の右端の板。この写真の両側はまた違う丸太。左はさらに赤みがある。
 概して色の濃い木は、その濃さにいろいろあり、またサクラのように白太がはっきりしているものは、その白太とのコントラストの風合いも大きくイメージが異なる。同じ色合いであったとしても、樹形が異なると、これまたイメージが違ってくる。
 今回はテーブル用でサクラでも色が薄め。机用でやや赤みをご希望で準備を進めている。ともに長さが1500で耳付き 希望なので、手持ちの材をいろいろ出して、同時に耳のラインの好みを伺いながら進めている。それぞれにフィットする板に出会いますように(合掌)
赤みのある板と同じ丸太の板違い。どちら側を手前にするかでも好みが別れるところ。



先日納品したサクラのブックマッチの座卓、こんなサクラの丸太にはおそらくもう出会うことはもう無いと思う。

 てな感じです。


2014/05/30

鳴門の渦

 松山からの帰り、徳島鳴門の「渦潮」に寄った。ぐるぐるとどんなふうに渦を巻いているのだろう。まだ実際に見たことがなかったので、一度見てみたかった。
 その日(5月17日)は午後1時半に大潮になるというので、昼前から資料館でじっくり勉強して最高の状態で見学した。

  当初は銀河のように絶えずぐるぐると渦をまいているという イメージだったが、そういうものではなくく、いろんなところに大小様々な渦が、出来ては消え出来ては消えるということがわかり。一瞬えっ?とおもったが、ずーとみていると月の引力による潮の流れと独特の地形が織りなす、自然のダイナミックな演出に魅せられていた。
 
 魅せられたといえば讃岐うどん
前日は高松の安ホテルに素泊まりして、「朝から讃岐うどん!」で、年中無休で朝8時半からやっているという「うどん処 しんせい」に寄った。天ぷらうどん小(370円?)と天ぷらぶっかけ(中450円?)を頼んで(メニューの名前は定かでない。)食べ比べた。お皿のは人気のタコの天ぷらとくじらの竜田揚げ(ともに220円)、メニューに「かまたま」というのがあり気になって追加で注文した。釜揚げあつあつうどんに卵をのせた、卵子かけごはんのうどん版。朝からうどんでお腹いっぱいという幸せ。




店の駐車場から屋島が真ん前。

屋島といえば大学の陸上部の春合宿で来たことがあるが、体調をくずし熱をだして、離脱した散々な辛い思い出がある。

歳を重ねると、鳴門の渦のようにいろんな思い出がぐるぐる巡る。

2014/05/29

納品で松山へ

  今月半ば、マホガニーの本棚の納品で愛媛の松山にいってきた。昨年の打ち合わせできちっと採寸したはずなのですが、若干の勘違いもあり、現場での調整となり丸一日汗を流した。幅方向は、巾木の分を欠き取ってはめ込み、高さ方向は左右の梁の高さの違いを台輪を削って調整して、結果的に見事にぴったり収まった。ホッ。



据え付けは、一人ではおそらく相当苦労しそうで、お客様へのご挨拶もありましたので、今回はかみさんも手伝いに来てもらった。(かみさんの仕事の関係で途中、姫路で合流)

 昨年下見して今回のためにとっておいた松山城天守閣拝観、雲の上ミュージアム、道後温泉など観光も。こちらは下見の効果バッチリ。

マドンナと・・・
野獣・・・ですな
城内で甲冑などを身につける体験をしているところ・・・






2014/05/13

書寫山圓教寺

ツイッターにも書きましたが昨日姫路の書写山圓教寺にいってきました。「西の比叡山」とよばれている西国三十三所中最大規模の巨刹。先月京都の阿弥陀寺の時と同様に、若きころに何度か訪れた比叡山で鋭気を得た思い出を彷彿させる雰囲気で気に入ってしまいました。


ところで建物などの縁起を読んでいて、いつもおもいますのは、長い歴史の中で火災で焼失し、その後再建とあるものが少なくないことです。この本堂の摩尼殿も創建は970年。大正11年に焼失。昭和8年に再建とありました。火災にあった時はどれだけショックであったであろうか。また再建する苦労はどれだけのものかと想いを馳せてみます。

この摩尼殿の再建では伝統様式を踏襲しながら、彫刻などに近代和風の行き使いが感じられ面白いとあり、その時代時代の職人の腕の奮える機会としては充分に意味があることなのかなと慰めてみます。









私は建築のプロではないので、全体の構造よりもどうしても扉や窓などの建具に目がいきます。

ごっつい扉、しっかり作ってあります。再建といってももうすでに80年くらい。その当時の職人さんのこだわりが伝わってきます。敬服いたします。

























さて右の建物(大講堂)は1331年の落雷と、1436年の火災で焼失し、現存するものは室町時代、15世紀半ばの再建とあり。築500年近くになるということです。すごい!






さすがにいたるところで虫食いのあとや、ホゾの緩みも見られませす。

年月が経つとこうなっていくんやと、ホゾの隙間から仕口が見えたりして、木工家としてはそんな感動もいたします。


今回撮影した写真を↓にアップしましたので、ご興味ある方は是非ご覧くださいませ。
http://img.gg/eNVypx6

※直接とばないようなので、コピペでアドレスを貼り付けて入ってください。
是非スライドショーでみてください。