2012/11/28

にわかリンゴ屋さん

今年もまた「にわかリンゴ屋さん」の季節になりました。

 今年も工房前の小林農園さんから無選果のりんごを分けてもらいました。無選果といっても、写真のように、ブルーの小さいカゴでもぎ取ったリンゴを、贈答用の特秀のものや、傷ものは除いてあり、全体的に秀クラスと言う感じで、大きさや状態がまちまちなりんごが大きなグレーのコンテナに入っています。18キロ入りで、今年は30ケース。ハイエースに満載です。


それを自宅に持ち帰り、一個一個確認しながら、私が選別してトレーに入れていきます。Lサイズ(18玉用)、2Lサイズ(16玉用)、3Lサイズ(14玉用)・・・この選果やダンボール詰めだけでもひと仕事ですが、今年は色づきもよく良い感じのものが多く、助かりました。

例年より歩留まりがよかったので、まだ量に余裕がありますので、ご希望の方にお分けいたします。ちょっと形が歪だったりもしますが減農薬栽培ですので安心してお召し上がり下さい。
5キロ Lサイズ18玉 2700円 (売り切れ)(12月5日)
5キロ 2Lサイズ16玉 2900円 (残り1ケース)
10キロ Lサイズ18玉×2 4600円 (売り切れ)
10キロ Lサイズ18玉+2Lサイズ16玉 4800円 (売り切れ)
10キロ 2Lサイズ16玉+3Lサイズ14玉 5000円 (残り2ケース)
※税込送料込みの価格です。※北海道、九州は+400円、
※写真はL(18玉用)です。
※一応自家用としてご利用ください。
よろしくお願いします。

2012/11/23

一枚板風三枚矧

こたつ用の框(枠)で囲んだタイプの天板で、中にハメる板の話です。今回は80センチ四方の天板で、中板は67センチ角程度の予定。クルミ材では67センチ幅の一枚板は無理なので、何枚かを幅方向に板矧ぎします。如何に美しく、面白い板矧ぎにするかがポイントになります。
原板Aは幅35センチの一枚板です。同じような板で2枚矧にすれば幅は足るのですが、2枚矧は結構バランスが難しい。そこで今回はもう一枚の板Bを2つに割って(実は乾燥ですでに割れていたのですが・・・)板Aの両端に付けて3枚矧とします。A1の両端の柾目のところとB1、B2の柾目のところを矧ぎ合わせて見た目「一枚板風」を狙います。、

柾目どうしの色合いや方向をいろいろ考えて最適な組み合わせをあれこれと検討するのは楽しいのですが、矧ぎ面の木目の方向が逆になってしまうことが多いのです。逆になりますと、カンナがけではその境は逆目になることや、仕上がってもどうしても光の当たる方向により、境がはっきりと見えてしまうところがでてきてしまうのです。結構律儀なんです。
(訂正)写真真ん中の板は「B」ではなくて「A」でした。

2012/11/21

初めての正倉院展

2年前に2時間待ちの長蛇の列であきらめた正倉院展。先々週末大阪方面に出かけたので、今度こそとトライした。開館15分前に着いたら、今回はちょうどうまい具合にそれほど待たずに入れた。
 
奈良時代に暮らした人々の息吹を感じ、なにかヒントが得られるのではとわくわくして見入った。瑠璃杯(るりのつき)は30分列んでかぶりつきで見た。美しいコバルトブルーは、遠くの異国を思い起こさせるロマンが溢れもちろん素敵でしたが、私が一番感動したお品は、「棚厨子」。当時は多分ただの?「展示台」であったであろう物が、立派に展示してあったことです。お宝の琵琶などを収納したというノックダウン式の木の棚。棚板に柱材を貫通させて、楔で固定する構造で、棚は奥行き50センチ以上はありそうな杉の一枚板を使っていました。大木はたくさんあったのでしょうが、電動工具の無い時代、どんな方がどんな風に製作したのか思いをはせて見ました。大木から板にするだけで・・・結構な仕事だったに違いありません。
構造的にもなかなか理にかなっている機能美に昔人の知恵を感じます。いつか似たようなものを作ってみようかなと思いました。でも一枚板は無理かな。今は強力な接着剤がありますので、棚板は矧ぎ合わせになるでしょうね。
※下のスケッチはうろ覚えの記憶ですので、あくまでイメージとしてみてください。上の板の面は見えなかったので貫通しているかどうかわかりませんが、下段は棚板があったような気がしてきた・・・
追記:この日は正倉院展のすぐ近くで 現役の名工、徳永順男さんの 「創造する椅子」展もあったので、見せていただいた。1300年後の人がきっと長蛇の列をなして、見るだろう椅子達ばかりで、これまたとても感動して、鋭気をいただいて長野に帰って来たのでありました。